BUMPのスノースマイルは幸せいっぱいの曲ではないのです。解釈・考察してみます。
こんにちは!うーです(・ω・) いや〜、冬ですね。冬なりましたね。
まだ11月というのに、札幌はもう雪が積もってしまいました(ヒェー)。
雪が積もったらBUMPファンとして外せない曲があるでしょ。
この時期になると無性に聴きたくなる曲があるでしょ(鍋みたいに)。
そう、「スノースマイル」ですね。
毎年この時期になると鬼のように聴いてしまう。
さて、この曲にみなさんどんな印象をお持ちでしょうか。
スノースマイルは恋人同士キャッキャする曲ではない
冬が寒くって本当に良かった 君の冷えた左手を僕の右ポケットにお招きするためのこの上ないほどの理由になるから。落ち葉を蹴飛ばすなよ 今にまた転ぶぞ 何で怒ってるのに楽しそうなの?
こんな歌詞達から、幸せいっぱいの恋人同士の光景が浮かんできますね。
がしかし、、
なんとこの曲、少し切ない曲なのです。
これは、BUMPをよく聴く人でさえ、「スノースマイル!もちろん大好きだよ。冬の恋人の曲でしょ!ウキウキするよね。」なんて、あまつさえそんな印象が強い曲だと思いますし、実は内容を詳しく知らない人が多いです。実際、友達もみんな知らなかったんですよね(僕も昔知らなかった)。だから今回ご紹介しようと思いました。冬だし。
あ、でもね、とても前向きな曲でもあるんだって最初に言っておきますね。
歌詞と解釈
冬が寒くって〜雪のない道に。
冬が寒くって本当に良かった。
君の冷えた左手を僕の右ポケットにお招きするためのこの上ないほどの理由になるから。
「雪が降ればいい」と口を尖らせた。思い通りにはいかないさ。
落ち葉を蹴飛ばすなよ、今にまた転ぶぞ。何で怒ってるのに楽しそうなの?
まだキレイなままの雪の絨毯に二人で刻む足跡の平行線。
こんな夢物語叶わなくたって笑顔はこぼれてくる 雪の無い道に。
・なんで怒ってるのに楽しそうなの?
僕のお叱りにも動じずに はしゃいでいる君の姿が浮かんできますね。そしてそんな君に対する僕の「愛らしい」気持ちがとても溢れている一節です。
・こんな夢物語とは?
ここでの夢物語とは「まだキレイなままの雪の絨毯に僕と君の二人で足跡の平行線を刻むこと」です。
ここで少し考えていただきたいことがあります。たかが雪の上に二人で足跡を残すことが夢物語って、少し言い過ぎだとは思いませんか?
ここでいう足跡を刻むという行為にはもう一つの意味があると僕は考えます。
ここは重要です!なんせこのフレーズ、あと2回も出て来ますからね!
まだキレイなままの雪の絨毯に僕と君の二人で足跡の平行線を刻むこと
= 二人で一緒に同じ道の上に足跡(=過去)を作っていくこと
すなわち、この詩における夢物語とは、
「二人で同じ未来に向かって進んでいきたいという願い。」だということです。
つまり、僕は君と将来を一緒に歩んで行きたいと思っているのです。
それが「付き合う」ということなのか、はたまた「結婚」なのかは分かりませんが、そんな夢物語が叶わなくても、君と笑いながら過ごしている今という瞬間を噛み締めているのです。
また、この「笑顔がこぼれる」という表現ですが、「雪が降り注ぐ」という表現に重ね合わせられていることにお気づきでしょうか。
雪は降らないけど、君の笑顔は降り注ぐのです。
ちなみに、あとで詳細は述べますが、ここにスノースマイルの深い意味が含まれています。藤くんの表現力には驚かされるばかりです。
二人で歩くには〜そんなのわかってる。
二人で歩くには少しコツがいる。君の歩幅は狭い。
出来るだけ時間をかけて景色を見ておくよ。振り返る 君の居る景色を。
まだ乾いたままの空のカーテンに二人で鳴らす足音のオーケストラ。
ほら夢物語 叶う前だって笑顔は君がくれる。そんなのわかってる。
・まだ乾いたままの空のカーテンに二人で鳴らす足音のオーケストラ
カーテンは日差しを遮るものですので「空のカーテン」とは雲のことでしょう。この雲が「乾いたまま」であるというのは、これまでの流れから考えると「雪が降っていない状態」のことです。
「まだ乾いたまま」という表現から、「いつ降ってくれるんだ」という僕の思いを感じます。そんな空に響き渡る二人の足音のオーケストラは「落ち葉を踏んでいる音」のことでしょうね。
また、ここでの「足音」は「足跡」と対比されています。二人で奏でる「足音」は確かに聞こえているのに、それは「足跡」のように目に見える形にはならず、どこかへ消えて行ってしまうのです。
・ほら夢物語 叶う前だって笑顔は君がくれる そんなのわかってる
ここでの「夢物語」も1番のサビの時と同じ、「君と二人で未来へ歩んでいきたいという願い」のことです。願いが叶わなくでも笑顔でいられる。でもそんなこと、僕はとっくに理解しています。
まだキレイな〜僕の行く道を
まだキレイなままの雪の絨毯に二人で刻む足跡の平行線。そうさ夢物語。
願わなくたって笑顔は教えてくれた。僕の行く道を。
・そうさ夢物語 願わなくたって笑顔は教えてくれた。
ここで過去形が使われるようになり、お話の展開は急転直下します。今までのお話は過去のお話だったのです。これが、この曲が幸せハッピーソングでないことに気づかない人の多い理由の1つです。
笑顔は教えてくれた。つまり、君はもういないのです。
ずっと夢見ていた、君と未来へ歩んでいくという願いは結局叶わなかった。僕はこれが夢物語だったということに確信を持ちます。ここでの「そうさ」に深い決意が表されています。
ここで、僕は「君の笑顔」にこれからの道を教えてもらっています。気づいていただきたいのは、これはポジティブな感情だということです。すなわち、僕と君の最後は喧嘩別れでもなく、自然消滅でもない、お互い「笑顔」の別れだったと考えざるを得ません。
では、笑顔で別れるときはどんな時か?それは、一緒にいたくても居られない理由があり、決意を固めて別れる時です。会えなくなるくらい遠いところに行かなければならなくなったのです。(親の転勤か、はたまた 死か。)
君と〜いない道を
君と出会えて本当に良かった。同じ季節が巡る。
僕の右ポケットにしまってた思い出はやっぱりしまって歩くよ。君のいない道を。
僕は未だに君と過ごした季節を思い出します。でも笑顔で別れたので、僕には強い意志が芽生えています。これからは君という存在に縛られることはなく、前向きに生きていくでしょう。
君の笑顔は、降っては溶けて消えていく雪のように儚かった。
雪のような笑顔
つまり。「スノースマイル」なのです。
あとがき
※ 今回の解釈は僕がこうであって欲しいな。という思いを持って書いたのでそういう視点で描かれていますが、当然ながら答えは一つではなく、解釈は人それぞれです。あくまで参考として理解していただけたら幸いです。そして、これを機に是非自身でもじっくり考えてみて下さい。そして、ここはこう思う。とかここは違うんじゃないの?とか、なんでも良いので、新たな発見があったらコメントで教えてください!